Cinema in English!

海外映画などから英語を学習したり。英語学習についてのメモ帳みたいなもの。

オススメの教材②。英単語熟語を確実にきちんと学びたい方へ。

 

 回は英会話に関するおすすめの教材本を紹介しましたが、どうせならもうちょっとだけ個人的なオススメ本を紹介しようと思います。僕自身が徹底的にその本を極めたからわかったことというわけではないですが、同じ英語学習者として、また留学生としての視点から、純粋に良いと思ったものだけを紹介しているので、一見の価値はあると思います。

 今回のオススメ本は、英単語熟語に関するものです。英単語熟語本というと、一番あるんじゃないかというくらい世に溢れていますし、良書も比較的多いと思います。それぞれの目的やレベルに合わせた本がありますので、自分に合ったものを選べばいいと思います。しかし、僕のオススメする本は、全ての英語学習者にオススメできる本だと思います。その理由は後述します。本はコチラ。

 

鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁

鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁

 

 

 「鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁」。なんともコワモテなタイトルですね笑。僕がこの本を購入したのは、大学受験の頃でしょうか。その頃通っていた学習塾の講師にオススメされて買ったと思います。もちろん、僕は当時東大を志望していたわけではありませんし、実際に入学もしていません笑。ただ、「鉄壁」は必ずしも東大受験生向けの本ではないのです。むしろ、その辺の単語帳よりも優れている点がいくつもあります。僕は、単語熟語に関しては、結局この本だけを使って大学受験英語を突破し、大学生の頃は使ってなかったのですが、留学する際になんとなく持参し、再び使うようになりました。

 

鉄壁が優れている点。 

 

  • 単語のイメージを学びながら覚えられる。

 鉄壁は、数多くの単語のジャンルを細分化して紹介しています。 「人」の項目なら人や人生に関する単語、「環境」なら環境や自然に関する単語、と非常に多岐にわたります。そして、当然覚えておかなくてはならない超重要単語も紹介しており、それらは単語のイメージで覚えさせるようにしています。

 "twist"なら、何かが捻られているイラストと一緒に紹介されているのです。これの良い点は、日本語訳だけを覚える「学習脳的な」覚え方から逸脱し、実用的な覚え方ができるということです。数多くの単語を覚えていくうちに、基礎的な単語が急に浮かばなくなる時があるかと思います。そういう時に、このような覚え方をしておくと、イラストをイメージするだけで意味を体感的に思い出すことができます。もちろん、使いたい時にパッとイメージできるし、そもそも忘れにくくなるという利点があります。 もう1つに、単語のイメージを理解しておくことで、その単語を使った様々な表現をきちんと理解できるようになります。

 例えば、"bend" は、「〜を曲げる」という意味の他動詞です。では、"be bent on-" はどういう意味でしょう? "bend"をただ「曲げる」と、覚えているだけでは、なかなか意味を予測できませんし、覚えなきゃいけない負担が増えます。 "bend"は、曲げるというイメージをもった動詞ですので、この場合"be bent on-"は、何かに向かって(on以降に向かって)気持ちが曲がっているというイメージになります。つまり、気持ちが、ある方向へ傾いているのです。とすると、"決意をする"とか"熱中する"という意味になります。これはほんの一例ですが、一つの単語には様々な表現があります。それらを効率的に、かつ、ネイティブがもっているイメージそのものを学ぶことができるということです。

 

  • 単語の網羅性が高い。

 いかにも受験生用といった本ですし、多分書店では受験コーナーに置かれていると思いますが、個人的に、受験の範囲を超えた非常に包括的な内容だと思います。単語帳は、基本的に目的やレベルに合わせて作られており、TOEIC用の単語帳だとか、難単語だけを載せた単語帳とかがあります。

 しかし鉄壁は、初心者から上級者まで、読む価値のある本だと思います。何故なら、厳選された単語熟語を掲載していると感じるからです。実際に、読み書きする際に覚えておかなくてはならない単語が多いと感じますし、決して覚える必要のない単語を載せているとは思えません。また、難単語も掲載されていますし、先ほど言ったように様々なジャンルに分かれて単語を掲載しているので、TOEFL対策にもなると思います。

 もちろん、TOEFL受験者はこれだけでなくTOEFL対策の単語帳も買った方がいいです。ただ、TOEFLに出てくるようなアカデミックな単語を学ぶいいきっかけになることは間違いないでしょう。

 この一冊をやり尽くすだけでも、非常に高い効果を得られると思います。

 

  • 覚えさせるための工夫が多い。

 上述した単語のイメージを覚えさせるやり方のように、この本には覚えさせる工夫が数多く盛り込まれています。例えば、1セクション終える毎にきちんと復習のページを設けてあります。覚えた気になっている症を解消させるためです。

 また、ほぼ全ての単語に例文を掲載、気をつけるべきスペルミスや前置詞のミスに対する注意喚起、関連語・同義語・反義語の掲載などなど、細かな親切心に溢れているのです。 

 

 が思いつくだけでこんな感じの利点があります。とっても大きな利点であり、単語帳にとっては必要不可欠であるとも思います。

 さて、この本を購入した方も当然いますし、見たことのある人もいるでしょう。そして、"やっぱやーめた"という感じで違う本を選んだ人もいると思います。どんな本であれ、良い点悪い点はあります。僕が思うに、この本はこんな人には向いていないと思います。

 

「鉄壁」の難点。

 

 まず、分量ですが、ゆうに600ページを超えます。これは、単語帳にしては多い分量だと思いますし、この本は1ページに掲載されている情報量が多いです。つまり、挫折しやすい本だと思います。

 もちろん、やる気に満ち溢れた人や、時間が有り余っている人、きちんと基礎から学びたい人にはもってこいです。ただ、短期的にこなす本ではないので、そういう本を求めてる方には向いてません。また、単語を機械的に覚えたい人にも向いてません。そういう人にはそういう本がありますから。

 そして、この本、発売日が2009年と少し古いです。時代遅れな表現が載っているとは言いませんが、それぞれの用途に適した表現を載せているかについては、そうではないかもしれません。今の時代の、受験用に最も適した本なのか、TOEICに最も適しているか、英会話に最も適しているかについて確信が持てないということです。つまり、僕が思うにこの本は、ゆとりとやる気があり、英単語熟語のコア部分をじっくりと学び熟成させたいという方に一番向いていると思うのです。

 もちろん、この本が良書であることは間違いないです。オススメできる本であることも確かです。ただ、購入する際は、じっくりと眺めてから自分のレベル、目的を考えてほしいというだけです。

 

 た、今時の単語帳は、僕が上述した鉄壁の良点ぐらいおさえているよ、というものもたくさんあります。単語イメージだけを掲載したものもありますし、良書も多いです。

 ただ、僕が鉄壁に対して、何か他にはない魅力を感じたことも確かです。買おうか迷っている人がもしいたら、"とりあえず買ってみなよ"と言うでしょう。どういう単語帳がいいのか迷っている方は、一度この本を検討してみることをオススメします。決して受験用の本ではないですよ!

 

鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁

鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁

 
鉄緑会 東大英単語熟語 鉄壁CD

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